「スカイフォール」監督:サム・メンデス


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 イギリスの作家イアン・フレミングの原作、諜報員ジェームス・ボンドが活躍する映画と言えば007シリーズだ。シリーズ23作目のこの映画は、第1作の「007は殺しの番号」が制作されてから50年目の記念映画だと銘うたれている。

 主役の6代目ジェームス・ボンドにはこれが3作目となるダニエル・グレイグが演じている。金髪碧眼のボンドには当初違和感があったが、だいぶ慣れてきた。しかし、愛嬌に欠けるきらいはあるが、その出生が語られる本作を観て納得した。彼は幼年期に天涯孤独の身となっていたのだ。

 今回はボンドの上司であるイギリス情報局のMを巡る物語だ。Mに見捨てられたと恨む元諜報員シルヴァは、彼女に対し復讐を図る。Mの周囲の人々へ無差別攻撃を謀り、窮地へ追い込む。Mはボンドにシルヴァ一派の根絶を命じる…。

 監督はサム・メンデス。「アメリカン・ビューテイ」でアカデミー監督賞を受賞した実力者で、血湧き肉躍るアクション映画の作り方を熟知している。片田舎にあるジェームスの旧館「スカイフォール」で始まるクライマックスは圧巻だ。

 

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