2014人事委員会勧告

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生活水準改善につながる賃金水準を 非正規職員の労働条件改善を 総労働時間短縮 ハラスメント対策の抜本強化を

神奈川県人事委員会は、10月20日(月)、県知事と県議会議長に対して県職員の給与等の勧告を行いました。

主な内容は、①月例給の公民較差1,698円(0.42%)を給料全体の引上げ改定で解消。②期末・勤勉手当の公民較差0.15月を勤勉手当引上げ改定で解消。③平成27年4月以降の「給与制度の総合的見直し」を本県の実情に配慮し実施するなどとなっています。

今回の人事委員会勧告は本県の実情を踏まえた国と異なる独自の給料表を勧告し、2014年度給与改訂において国勧告を上回るだけでなく全職員対象に月例給引上げを行うとともに、2015年度の「給与制度の総合的見直し」においても、行(1)表5級6級高号給における4%水準の大幅削減を行わず、全県一律水準の地域手当支給とするなど、わたしたちの要求に一定応えるものとなっています。

しかし、引上げ水準は消費税増税による厳しい生活実態や「持家手当」削減分の較差を考えた場合、十分なものではなく、「給与の総合的見直し」を実施したことも含め、政府の総人件費抑制政策に追随したものと言わざるを得ません。

あわせて、非常勤・臨時任用職員の均等待遇原則に基づく、賃金・労働条件の改善について全く触れなかったことも不満の残るものとなっています。

一方、県は10月14日に2015年度予算編成方針を発表し、今年度も給与改定財源が組まれていないことや来年度550億円の財源不足をあげ、今後、財政状況を理由とする賃金抑制を提案してくる可能性もあります。

県職労は、組合員の要求前進、県民サービス水準の向上を掲げ、新たな給与削減攻撃を許さず、次の要求を掲げ10月22日の要求提出にはじまる県労連賃金確定闘争に臨んでいきます。

1 基本賃金に関すること
①財政事情を理由とする給与削減を行わないこと。②生活改善につながる賃金・一時金の改善。③初任給決定基準を改善すること。④号級追加と退職までの昇給を保障すること。⑤給与制度の総合的見直しは実施しないこと。

2 総労働時間短縮、休暇制度の改善をはかること
①業務量に見合う人員配置ができる仕組みづくりなど男女とも真の総労働時間短縮への環境整備を図ること。②不払い残業の一掃を行うこと。③休暇・休業制度の拡充新設を行なうこと。

3 非常勤・臨時任用・再任用職員等の処遇を改善すること
①均等待遇の原則に基づき、賃金・諸手当等、勤務・労働条件の改善を図ること。②休暇制度は、常勤職員と同様に改善し、とりわけ、療養休暇を有給とすること。

4 人事評価制度について検証に基づく見直しを行うこと。

5 労働安全衛生・職業病対策を充実強化すること
①メンタルヘルス対策を推進していくこと。②ハラスメントのない職場環境づくりに積極的にとりくむこと。

本年の勧告のポイント、勧告及び給与制度の総合的見直しによる改定給料表(行1・病院事務1)は、県職労連情報No.81(学習資料のページ)をご覧ください。

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