2013年県労連賃金確定闘争スタート
県労連は副知事に対し、10月18日、15分野96項目の要求書を提出、2013年県労連賃金確定闘争が本格的にスタ-トしました。また、10月22日は要求書に対する回答が行われ、県知事名で県労連議長あてに回答書が手交、「十分に話し合い、対処してまいりたいと考えております」との回答がありました。しかしながら重ねて厳しい財政状況の説明があり、今後も新たな負担増を匂わせています。
県職労は11月13日の最終交渉まで公務労働者の賃金引上げが労働者の懐をあたため、地域経済を潤すことを地域・民間労働者と共有する運動を強めるとともに県労連5単組との統一と団結のもと県職労組合員のみなさんとともに粘り強く交渉をすすめ要求前進をめざします。
公民較差は埋めてもらいたい
芹沢議長は冒頭あいさつで、「一年間交渉を継続してきたが、組合員の生活は非常に厳しいと実感する。本日要求書をださせていただく。10月15日にだされた人事委員会報告に対しても具体的な勧告とはなっておらず違和感がある。厳しい財政状況は十分認識しているが、職員のモチベ-ションアップのため、ぜひとも当局の勇断・決断をしていただきたい。」と表明しました。
引き続き阿部事務局長より「公民較差は給料表改定でなくともつめてもらいたい」「昇格・期間運用の改善」「ノ-残業デ-などが出先機関ではまだまだ定着していない」「ボランティア休暇などは実効ある制度を」「育児休業介護休暇の男性の取得推進に計画性をもってほしい」「家族の介護休暇についてもっと光をあててほしい」「メンタルヘルス対策では減少しているとは認識していない、実践的な制度確立を」「セクハラ・パワハラも減っているとはいえない」「短時間再任用の兼業についての弾力的運用」「臨時的任用・非常勤職員の賃金水準と初号制限・空白期間の解消と非常勤職員の継続雇用と正規への転換」「高齢期雇用では現行水準の確保と雇用と年金の確実な接続」など要求の説明を行いました。
県職労神田委員長から「地方六団体との懇談の中で知事会長は地方公務員の給与削減要請は問題、民間に給与引き上げを要請しようにも自ら給与カットを行っていたのでは適切に対応できないと発言している、緊急財政対策のなか本年度当初予算における人件費削減260億円に加えさらなる給与カット140億円の人件費抑制が行われ県職員の生活は厳しい状況におかれている。職員の切実な声は、これ以上の給与抑制はやめてもらいたいということ。神奈川県も知事会と一体となって国に対してさらなる給与抑制が行われないよう要請してもらいたい。またこうした実態をふまえ賃金確定要求に誠実に応えていただくようお願いしたい」と発言しました。
園部副議長からは「職員のモチベ-ションの維持が非常に気になる。今後どのようにしていくのかが労使の課題だ」と発言がありました。
「さらなる財源確保・事業見直しが必要」
これに対して副知事から、「1600億円に及ぶ財源不足に対して、緊急財政対策による給与カット、交付税削減による更なる給与カットには職員の皆様には多大なる協力をいただき感謝の気持ちでいっぱい。このような給与カットは地方分権に反し、あってはならないことで遺憾である」「県民サ-ビスの影響を考えてぎりぎりの決断をいただいた県労連の皆様には本当にありがとうございます」と協力に対してのコメントに続き、「25年度はいまだ110億円不足している。26年度については、一定の税収増が見込まれるものの現段階では500億円の財源不足が見込まれる。さらなる財源の確保と事業の見直しが必要」と財政状況について説明。また、今後交渉をすすめるにあたり「職員のモチベ-ション維持は重要、県労連とのよき労使関係は継続していきたい」とのコメントがありました。
最後に芹沢議長から「賃金確定闘争は、労使双方で形にしていくもの。今後は個々に話し合っていくがよろしくお願いしたい」として提出交渉を終了しました。
2013年10月25日