県政散歩(1714号)
アメリカでは、大統領選が終わり、オバマ大統領が当選しました。対立候補のロムニー氏は当初苦戦が伝えられましたが次第に接戦となり、勝敗は最後まで判らないとまで言われました。
結果は、州ごとの選挙人獲得数はオバマ氏60%、ロムニー氏40%ですが、得票数は50%対48%でした。アメリカは「合衆国」であり、州ごとに選挙人を選ぶため、過去に一般得票が少なかった候補が3度当選しています。
選挙制度は国の成り立ちや議会、行政の仕組みの違いなどがあり、どの制度が優れているかは一概には言えませんが、選挙というのは民意を正確に反映したものであるべきです。
翻って日本では、衆議院の2・3倍、参議院の5・0倍の一票の格差は「違憲状態」であるという判断が最高裁判所によって下されています。ここで、付け焼き刃の衆議院定数5減案が浮上し成立しました。
野田首相は盛んに決められる政治を口にし、改革を標榜する政党・政治家の中には、ねじれ国会になっている二院制や比例代表制に問題があるとする主張もありますが、決められないのは、選挙時に言ったこととまるで違う事を進めることに有権者の支持が得られないからです。
当選してしまえば有権者の支持がなくても何でも決められる政治など、もはや民主主義ではありません。
2013年4月13日